As well be hanged for .....
第16章 成果は舞台に 喜劇は皿に 前篇
大人の男にしては少し高めに感じる声。
人懐っこく、華やかで、誰しもに好かれそうな話し方。
大きく両腕を広げ奥の間から現れた、白いパンツに紺色のジャケット、シャツではなくブラウンのハイネックをインナーに着ている、白髪が目立ち始めた短髪が爽やかな男。
「…ファシル・フェンベルグ。」
「お固いな。いつも見たく可愛らしい声で、お父様。と呼んでくれ。」
「今日はお車の中で喧嘩は無しですか。」
「あのねぇ、これから大事な用事があるのよ?」
「ほら、最近ルーティーンとか流行っているではありませんか。」
「喧嘩はルーティーンではないわよ。」
「では、お戯れ。ですね?」
(成果は舞台に 喜劇は皿に 前篇)