As well be hanged for .....
第14章 答えは甘美に 制裁は憧れに 前篇
はぁ。とゆっくりと息を吐き、力の入った肩から気を抜く。
閉じられた瞼の下にあるエメラルド。
初めて目にした時は、その両眼に本物のエメラルドが入っているのかと思ったほど、美しく輝いていた。
曇ったり、晴れたり、雨が降ったり、忙しいウリエ。
最初は面白いおもちゃ。
でも今では、どうしてか手放せないクタクタになったぬいぐるみ。
ずっと側に置いて大切にしたい。
シエルはゆっくりと体を起こし、美味しそうな唇に、ちゅ。と噛みついた。
「おや、ぼっちゃん。おはようございます。」
「あぁ。おはよう。」
「ゆうべは随分お楽しみのようでしたね?」
「はぁっ?!ばっ、ちがっ!」
(答えは甘美に 制裁は憧れに 前篇)