• テキストサイズ

ぼくらはDreamer【気象系BL】

第6章 ♣️そのマンション、私が管理して差し上げましょう


201号室 大野智


このマンションで勤務を始めてから約半年。

私はいったい何度この”大野智”という人物に会っただろう?

私の記憶では、多分片手で足りるほどだと思う。

それぐらい”大野智”は部屋から出ない。

ここ最近の記憶を辿ってみても、一週間は姿を見ていない。

私が勤務を終えてから外出しているのか、それとも…



ピンポーン

ピポピポピポピンポーン

ドンドンドンドン…。

「大野さーん、私管理人の二宮です。お留守ですか?」

………………………ガチャ

「…何? 俺に用事?」

生きてた…。
私はホッと胸を撫で下ろした。

「いえ、あの外から見たらですね、大野さんのお部屋の網戸が破れてるようだったんで、ちょっと修理をと思いまして」

決して怪しまれないよう顔には満面の笑みを浮かべ、手にしていた修理用の道具をチラッと見せた。

「あぁ、そうなの? 俺、全然気付かなかった…」

そう言ってフニャっと笑った大野さん。

なんだよ、可愛いじゃねぇか…。

「お邪魔しても宜しいでしょうか?」

どうぞどうぞ、と大野さんはすんなり俺の侵入を受け入れた。
/ 403ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp