第6章 ♣️そのマンション、私が管理して差し上げましょう
働き始めて暫く、漸く仕事にも慣れてきた私は、ふとあることに気付いた、
ほぼ開店休業状態のマンションに、何故私のような管理人が必要なのか、それはここのたった4人しかいない住人に問題があるのではないか?
と…。
4人の住人は、見た目はどいつも爽やかな好青年だが、翌々観察してみると、一風変わった奴らばかりなのだ。
そこで私は考えた。
彼等の生活を観察してみようと。
勿論、勝手に部屋に侵入したり、盗聴器や小型カメラをしかけたりなんて、犯罪紛いのことはしない。
私だって警察の厄介にはなりたくないからね?
そんなことをしなくても、私には“管理人”という立場がある。
それをフルに活用させて貰うことにした。
さて、まず手始めに誰を観察してみようか?