第22章 No.1は誰だ!
「緑の間 エントリーNo.3 雅紀」
「雅紀さん、ご指名です」
よっしゃ、来た!
「はいは〜い♪」
さあ、今日のゲストとどんなビート刻もうか?
「どうも、指名ありがとね!オレ雅紀、よろしくぅ!」
床に跪き、アイドルバリの笑顔で、お決まりの挨拶をする。
「ほほぉ…、君が伝説のディスコスターかい?」
オイオイ、それは言わない約束だぜ?
「チッチッチッ、お客さん間違ってますよ?」
オレは腰に手を宛て、右手をピンと伸ばすと立てた人差し指を左右に振って見せる。
「ほぉ、どう違ってるんだい? 分かるように説明してくれないかい?」
フッ…そんなに聞きたい?
じゃあ教えて上げようじゃないですか!
「オレは、“伝説のディスコスター“じゃなくて、“伝説のディスコスター様”なの。OK?」
オレは得意の(つもり)ウィンクをゲストに向かって投げかける。
どう?
オレの魅力にメロメロだろ?
「ふ~ん、で?」
は?
何言っちゃってんの、この人。
「申し訳ないが、俺だってディスコダンスなら、君には負けないよ?」
な、なんだと?
オレより上がいるって?
「へ、へぇ、じゃあさ見せてよ。アンタ…えっと、誰だっけ?のディスコダンスとやらをさ」