第15章 祭りだ、わっしょい！

｢あの〜、和子ちゃん？ 俺、何か気に触ることでも…｣

｢あぁ～？　アンタ何言っちゃってんの？」

あれあれ？
和子ちゃん、口調まで変わってきちゃってるけど…何故かしら？

｢何、って…何でしょう？」

｢はぁ～」

和子ちゃんが肌蹴た胸の前で腕を組み、盛大な溜息を一つ零した。

｢アンタさぁ、物事には”順序”ってのがあるの知らねぇの？」

｢も、勿論、存じ上げております、です」

俺は額が地面に着くぐらい、深々と頭を下げた。

｢まぁさ、フランクフルトの串に、携帯番号書いて渡す、ってのは褒めてやるよ。なかなかいいアイディアだと思うよ？　だけどさぁ、これはなくね？　しかもいきなり…」

そう言って和子ちゃんは視線を逸らした。

ん？
ひょっとして照れているのでは？

｢ムードもなにもあったもんじゃない」

｢ムードがあったらOKなの、かな？」

｢はあ？　そういう問題じゃないでしょ？　大体さぁ、この流れで行くと、アンタがぶち込む方になるんだよね？」

ぶ、ぶち込む、って…
その可愛いお口で、なんてお下品な…

｢まぁ、そういうことに、なります、ねぇ？」

俺もそのつもりだったし。

｢だろ？　それが気に食わない、って言ってんだよ」

どゆこと？