第15章 祭りだ、わっしょい!
いや~、しかしこうしてフランクフルト咥えてる姿って、超エロイじゃ~ん
オレの目尻がドンドン下がっていく…ような気がする。
「雅紀、スケベな顔してんじゃないよ」
はは、バレてら…
ふと和子ちゃんに目を向けると、薄い唇から可愛い舌をチラチラさせながら、フランクフルトのケチャップをペロペロしている。
ドッキ~ン♥
ヤバいって、それ…!
その顔、エロ過ぎる~
オレの鼻の下に熱いモノを感じた。
「あら、大変。お鼻の穴から、赤いお汁が出てるわ」
翔子ちゃんが目を真ん丸にした。
「いや~ん、智子流血きら~い」
「え、あ、わ、ど、どうしよ…」
ツツーッと流れる血をどうしていいのか分からず、オレは額に巻いていたタオルを解き、鼻の下に宛てた。
「雅紀のことだから、どうせエロイこと考えてたんじゃないの?」
潤子がニタニタ笑いながら揶揄い口調で言う。
はい、弁解の余地もございません…
その時、項垂れる俺の目の前にポケットティッシュが差し出された。
「あの、コレ、良かったら使って…」
「えっ、いいの? ありがとう」
ぽってりした手からそれを受け取り、一枚抜くと、クルクルッと丸めた。
「だずがっだよ、がずごぢゃん」
オレは丸めたティッシュを鼻に詰め込んだ。