第13章 オイラは売れっ子カメラマン
モデル二宮side
僕は二宮和也。
現役バリバリのの高校2年生。
勉強は好きだけど、学校は…正直あんまり好きじゃない。
学校へ行ったって、楽しいことなんて一つもない。
だって僕は所謂”いじめられっ子”ってやつだから。
そんな僕に、この先の人生を変えるような出来事が最近起きたんだ。
学校をサボって公園のベンチに座っているところを、超かっこいいお兄さんに声をかけられたんだ。
「君、モデルやってみない?」
ってね。
嬉しかった。
いじめられっ子の僕が”モデル”だよ?
嬉しくないわけがないじゃないか。
僕はお兄さんに後日連絡すると言って名刺を貰った。
答えなんて最初から決まってたけど、即答するのもなんだか気が引けて…でも結局その日の夕方には電話したんだけどね。
お兄さんは僕に”宣材写真”を撮ってくるように言った。
写真なんてスマホの自撮りで十分、なんて気楽に考えてた僕は、まさかプロのカメラマンに撮って貰えるなんて思ってもなくて、聞いた瞬間引き受けたことを後悔した。
でも一旦引き受けてしまった以上、断るのもなんだか忍びなくて…。
結局僕は撮影スタジオのドアを叩いた。
「は~い、ど~ぞ~」
向こう側から聞こえてきた声に、僕はドアを開けた。