第12章 ♥家”性”夫は見た?
何とかキッチンまで逃れてきたけど…
ドキドキが治まるはずもなく…
キッチンのドアを細く開け、廊下の二人を覗き見る。
えっ、えぇ~っ⁉
ピカピカに磨き上げた廊下で、お互いのナニをナニする二人の姿。
ピチャピチャ、ジュルジュル卑猥な音を響かせながら…って、何故奥方様にナニが?
ひょ、ひょっとして”殿方”だったのか?
オ~マイ~ガ~!
俺は”殿方”に胸をときめかせていたのか?
”ちゃくりゃい君”は”殿方”に興奮していたのか?
…今も、だけど…
エプロンの前に染みが…
そっと手をエプロンの中に忍ばせると、すっかり大人になった”ちゃくりゃい君”を握った。
腰を少々引き気味に、二人がナニする姿をオカズに、シュシュシュッと擦った。
「あぁ、そんなに擦ったら…んん…あっ、だめぇ~」
「何が”ダメ”なのぉ?」
「”ダメ”じゃないでしょ?」
「えっ…いつ…ハァ…から…ハァ…そこに…ハァ…」
どうしよう…家政婦としてあるまじき行為を見られていたなんて…
こんなんじゃ家政婦失格だ。
「も、申し訳ございません!」
俺はミルク塗れの手をエプロンで拭い、深々と頭を下げた。
「どうか”クビ”だけは…」
今月の家賃、まだ払ってないんだよ…
電気代だって、ガス代だって、水道代だって、まだ払ってないんだよ。
ここで”クビ”になるわけには…
「うふ、どぉするぅ?」
「決まってるじゃないか、ハ二~。お仕置き確定、だね♪」
えっ、なになに?
何が始まるの?