第11章 Dream House feat.「こたつ de ×××」
そうこうしている内に陽は傾き始め、青かった筈の海は、夕焼け空と同じ、鮮やかなオレンジに染まっていた。
そして僕達の作業も、
『終わった~!』
の声と同時に完成した。
玄関から庭へと続くアプローチに虹色のアーチ。
そのアーチを潜ると、そこは僕達だけの”夢の空間”。
ウッドデッキに並べられた5色のビーチチェア。
背の部分には「Dreamer」の文字。
「智君、座ってみたら?」
翔君が僕の肩に腕を回した。
「うん。みんなも座ろ?」
僕達はそれぞれのイメージカラーと同じ色のビーチチェアに腰を降ろし、夕焼けに染まった海を眺めた。
松潤だけはやっぱりいそいそと、キッチンと庭を行ったり来たりで、
「ほい、お疲れぃ~」
運ばれてきたのはキンキンに冷えた缶ビール。
「みんなで乾杯しよっか?」
相葉ちゃんの声にみんなが頷く。
「智君、音頭とって?」
「OK! まだまだ未完成だけど、僕達の『Dream House』にかんぱ~い!」
僕達はそれぞれ手にした缶ビールをぶつけ合った。
冷えたビールを喉に流し込むと、全身の疲れがスッと抜ける気がした。
「あぁ~、うめぇ~」
「うましっ!」
「しみますな~」
「きくねぇ~」
僕はみんなの楽しそうな声を聞きながら、瞼を閉じた。
やっぱり睡魔には勝てないみたいだ。