第11章 Dream House feat.「こたつ de ×××」
僕ば着替えをしようと二階へ上がると、先に着替えを済ませた翔君とばったり出くわした。
「先行ってるね?」
「うん、僕もすぐ行くよ」
僕は部屋のドアを開けた。
でも、翔君に腕を捕まれて、バランスを崩した僕は翔君の腕の中に抱きとめられた。
「な、なに? えっ、あ…んん…」
驚く僕の唇が翔君の唇に塞がれた。
「さっき潤にされたでしょ? だから…」
見られてたんだ…
「仕方ないよね、智君は俺だけの智君じゃないから」
寂しそうに俯く翔君の頬を両手で挟み、今度は僕から翔君にキスをした。
「すぐ着替えるから、ここで待ってて? 一緒にいこ?」
急に嬉しそうにする翔君に、やっぱり年下なんだな、って思う。
僕は大急ぎで着替えを済ませると、廊下の壁に凭れて待っていた翔君の腕に自分の腕を絡めた。
「いこ?」
「うん。俺もう腹ペコだ」
僕たちはくすくす笑いながら、並んで階段を下りる。
階下からは、多分松潤が料理でもしてるんだろう、いい匂いが腹の虫を刺激した。
「僕もお腹すいたみたい」
キッチンを覗き込むと、松潤がシェフさながらの包丁裁きで野菜を刻んでいた。
「お昼ご飯なぁに?」
「もう出来るけど、さっぱりしたモンがいいと思って、素麺と、茄子の甘辛煮にしたよ?」
僕は人数分のお皿と箸をテーブルに用意した。