第9章 ♦️24時間営業中
雅紀side
まったく深夜に来る客ってのは、ホントにろくでもない人が多い。
はぁ…
あんな粗末なモノ見せられてさ…
気分悪いったらないよ。
お陰で丹精込めて焼いた特大フランクは、ズル剥けで売り物にならなくなっちゃうし。
「相葉君、良かったらこれ食べないかい?」
そう言って差し出されたのは、ズル剥けの特大フランク。
「あ、でもいいんですか?」
「うん、捨てるのもなんだし…」
「じゃあ、頂きます」
俺は特大フランクにケチャップをたっぷり塗り付け、先端をパクリと口に銜えた。
あ、美味いじゃん♪
「あ、相葉君、ケチャップが…!」
櫻井さんの声に、下の方で垂れそうになっているケチャップを舌でペロリンと舐めた。
「あぁ、相葉君のその舌使い…堪らないねぇ…」
「ありがとうございます」
で、いいのか?
「あの~、ちょっと聞いてもいいですかぁ?」
ふとレジに視線を向けると、如何にも水商売って感じのお姉さんが立っていた。
手にはカラフルな小さな箱を2つ持っている。
「はい、なんでしょう?」
「コッチとコッチ、どっちが使い心地いいですか? 私自分で着けるわけじゃないんで、分からなくて…」
そりゃそうだろ、これはどう見たって男のアソコに被せるモンなんだから。