第7章 ♦️逮捕しちゃうぞっ♥♥♥
「その仏さんが、あの男に似てる、って言いたいんですかい?」
流石翔、話の分かる奴だ。
「そうだよ。おめぇら、ぜってぇ何か知ってんだろ? 白状しろやぃ!」
よし、決まったぜ。
…って、なんでおめぇら笑ってんの?
「あぁ、大野の旦那、すいませんねぇ? あなたにそんなに可愛くお強請りされたら、ねぇ、潤?」
またしても2人顔を見合わせ、肩を揺らして笑いやがった。
しかも“お強請り”って…
オイラ、自信なくしちまうよ…
「まぁまぁ、そう肩を落としなさんな。アンタの聞きたいのは、あの男のことだろ?」
うん、うん、そう、そう。
「あの男は、和也って言ってなぁ、所謂“男娼”ってやつだ」
ほーほー、なるほど…
「なかなか具合のいい男だったんですけどねぇ…。残念なことに、私以外の男に色目なんか使って…キィ〜、悔しい!」
翔が心底悔しそうに袂を噛んだ。
しかし、痴情の縺れとは…
「で、殺したのか?」
オイラは核心に迫った。
「だってぇ、私という者がありながら…。あんなに目をかけてやったのに…」
やっぱり…。
オイラの読みは当たってた、ってことか…。
しかし、こりゃ相当入れ込んでたな。
翔が袂を噛んだまま涙を流し始めた。