第7章 ♦️逮捕しちゃうぞっ♥♥♥
雅紀の案内でオイラは現場に急行した。
現場には既に野次馬が詰め掛けていて、それを雅紀が声を張り上げて蹴散らす。
「おらおら、どきやがれぃ! おやびんのお通りでやんすよ!」
大名行列じゃあるめぇし、恥ずかしいったらありゃしねぇ…
「おう、済まねぇな、ちょいと通してくれねぇか?」
オイラの声に、女も男も頬を染めて道を開けた。
「おっ、悪ぃな」
「おやびん、コイツが仏さんでやんす」
雅紀雅紀が指さした先に、荷車に載せられ、ムシロをかけられた仏さん。
「ちょいと失礼?」
オイラはムシロを捲って、仏さんの顔を拝んだ。
ん?
どっかで見たことがあるような、ないような…?
首を捻って思考を巡らせていると、背後でバタンと何かの倒れる音と共に、悲鳴が上がった。
「なんでぇ、なんでぇ、静かにしねぇ…か…」
そこには泡拭いてひっくり返った雅紀の姿。
「まったく…。岡っ引きの癖に、仏さんの顔拝んだぐれぇで、情けねぇ奴だなぁ…」
仏さんを番屋に運ぶよう言いつけて、オイラは雅紀を肩に担いだ。