第9章 合流と未来への選択
しばらく走って基地へと向かっていると、新型が9体門をくぐって迫ってくる
私と京介で倒すこともできるが、C級がその間に攫われるなんてことがあってはいけない
基地へと送り届けるのを第一に考え、私達は新型に逃げながら戦う方法をとった
「凌ぐぞ」
「はい!!」
「二人は極力C級を守って、私が行く。"ハルバード"!!」
双剣を仕舞い、ハルバードを取り出し新型の目を突き刺す
リーチが長いのもあり、普段あまり使わないが逃げるための攻撃には有利な武器だ
2体落としたところで小さなトンネルをエスクードで新型ごと塞いだ京介は迂回する指示を出す
確かにこのまま私と京介、修で戦うのも手だが千佳を中心に守るとなると人手不足だ
追いつかれたら終わり…そう思った時、大量のアステロイドが私達と新型の間に降る
「出水先輩…ってことは!」
見慣れた厨二くさい隊服の出水先輩をはじめとした3馬鹿がいた
駿君と米屋先輩が一気に新型を狙うが、腕で防御されてしまった。相変わらず硬いようだ
「よー京介、琥珀。先輩が助太刀してやるぜ、泣いて感謝しろ」
「泣かないすけど感謝してますよ」
「私は感謝もしてないです」
「あー!琥珀ちゃん茨姫使ってんじゃん!!なんで"もう片方"じゃないのー?」
「こっちの方が今は便利でしょ、ハルバード久々だけど」
ぎゃんぎゃん騒ぎながら会話をしていると、京介が3馬鹿に目的を説明する(迅さんの指示で駿君の士気が上がったのは言うまでもない)
3馬鹿が足止めをしている間に、私達は撤退することになったが勿論数体は抜いてこっちにやってくる
それを止めるのは私の役目だ
「はぁぁあ!!」
跳び上がり、上から頭を縦にハルバードの斧部分で破壊する
目の前には2体、しかしハルバードでも干将・莫耶でも一気に複数体倒せるような能力のある武器ではない為1体がまだ元気だ
すると案の定抜かされる
咄嗟に後ろを向くと、修や千佳、そして千佳の友達の女の子がいた
「修!千佳!逃げて!!」