第2章 目覚め
綺麗な星空だった
どの星座がどの星でできているかなんて、こんなに輝く星たちの中から昔の人はどうやって決めたのだろうか?
どの星も輝きに多少の差はあれど、何億年も前から私達に向けて光を放ってきたのに、輝きで順番を決められてかわいそうだ…なんて思っていたときだ
グオォォォォ…となにかの低く唸るような声
振り返れば、そこには大きなネイバーと呼ばれるロボットのようなものが私を見下ろしていた
よく漫画なんかでは、死ぬと直感すると体が勝手に逃げようと動く…なんて場面がある
しかし私の頭は冴えわたっていて、ああ…やっとこれで私の人生は終わってくれるのか。それとも連れ去られてしまうのか、学校の小テスト受けずに済むな…なんて考えて立ち尽くしていた
そんな事を考えていると、緑色のものをまき散らしながら白くてデカいそいつは倒れた
一体誰が?なんて考えていると、目の前には私より気持ち大き目の男の子が立っていた
「おい、無事か?」
そう言ってくる男の子の燃えるような瞳には、冷たそうだが熱く燃え滾る炎が宿っていたことを記憶している
「お前は…訓練生だな、ここは危険区域外とはいえ危険だ。それに夜も遅い、早く家に帰れ」
「あ、ありがとうございます……」
顔を覚えられていたことに驚きを隠せず、助けてもらったことを含めお礼を言うと、頭を強めに撫でられる
「なぜ、泣いている?」
「え…あ……」
どうやら私は、得体のしれないものへの恐怖に感情が強く出てしまったらしい
初対面の私が泣き止むまで傍にいてくれた彼は思いついたようにこう言った
「お前はきっと強くなる、そのときは俺の隊へ来い」
「でも、私は…」
あなたみたいな強い人ではない、そう言おうとしたのがわかっていたかのように口を開いた
「お前のサイドエフェクトも知っている。その能力も、お前自身の力も…俺の隊で最大限に生かしてやる」
「あの…名前は……?」
「俺の名は――――――――――――――――