第6章 想いは彼方
『そんな事いうなよ。
辞めてやる事もないだろ。誰かの為に高校は行くもん じゃないんだから。』
そう言ってまた雅紀はあの時みたいな優しい笑顔で頭を撫でる
『そうだけど…
俺は、あの日雅紀に出会って、 雅紀と一緒の高校に入りたくて…
だから、雅紀がいない高校なんて行く意味がないんだ …』
『俺も 翔が合格して入学してきた時はホントに嬉しか ったよ。
けど翔はこれから高校で自分の進む道を見つけられる かも知れないんだよ。
今このまま辞めたら またあの時のような事になるかも しれない…。』