第10章 半月
俺の言葉を待つニノに
「カズ...」
ニノ「ん??」
「昨日も言ったけど、帰ったらさ...
俺たちのことメンバーに話すよ。」
ニノ「....ん..」
「他の誰かの許可を貰いたいとは
思わないけど、メンバーにだけは、
知ってて欲しい。」
ニノ「うん...いいの??」
「メンバーには、言いたいんだ。
...やだ?」
ニノ「..ありがとう...」
ニノの顔をのぞき込むと、
目にいっぱいの涙を浮かべていた。
きっと、俺の考えてたこと、
伝わってた。
だから、涙なのだろう。
俺はニノの頬にそっと触れ、
優しく口づけた。
同時に、ニノの目に溢れそうだった涙が
頬をつたう。
それを唇で拭うと、ニノは
ニノ「翔...愛してるよ...」
そう言って微笑んだ。
「カズ...愛してる...
ずっと一緒に居ようね...」
ニノは答える代わりに、唇を重ねてきた。
その唇は微かに震えていた...