第34章 輝くライトの中へ
相葉くんが、ちょっと遠慮しながら
「翔ちゃん、大丈夫~?」
と言った。すると翔は、
「俺達、そんな浅い仲じゃないんでね」
「ハイハイ、ご馳走様~」
俺は内心、もやもやしてたんだよね。
翔はどう思うだろうって…
リハーサルの終わり間際。
「翔くん、どうかな?」
松潤が驚くほどの直球で翔に切り込んだ。
すると翔は、パイプ椅子から立ち上がって相葉くんを見た。
俺はドキドキながら、翔の横顔を見つめていた。
「マジでムカつくわ~、俺の大事なカズにさ!」
翔は立ち上がって相葉くんに詰め寄った。
「えっ?あの…いや、でも…」
後ずさる相葉くんに、更ににじり寄った翔は、壁際で手を付いて、
「だから。絶対にファンを唸らせてね!
ドームをどよめかせてよ~♪俺にこんなヤキモチ焼かせるんだから~」
と言った。
……それって、壁ドンだし(。-`ω-)
そんな顔近づけてさ…
居ても立っても居られなくって、俺は翔の手を引いてその胸にしがみ付いた。
「翔…」
翔は俺の肩を抱いて、顔を覗き込みながら、
「カズ、俺にいろいろと隠してたよね~?」
って…
顔は笑ってるけど、目は笑ってなくて…
「だって、言えなかったんだもん」
そんな俺の耳元で、
「帰ったら、お仕置きな🎵」
と言った。
「え…」
そう言った翔の目は、今度は笑っていた。
しかも、ちょっと意地悪な色を映して…
「そこ~!イチャイチャは家に帰ってからにしてね~!」
松潤に言われ、俺は赤くなった。
「しょうがないだろ~?奥さんが目の前で他の男にいいようにされてるんだから~」
「ちょっ、ちょっとお~!俺、そんなことしてないからね!!」
慌てて抗議する相葉くんに、みんな笑った。
翔は大人だな…って、そう思った。
俺なんかよりも…いつも…悔しいけどね。