第34章 輝くライトの中へ
みんなの視線が一斉にカズに集まった。
ゲームから顔を上げた彼は、
「いいんじゃない?それで」
と言った。
言った後に、それがあまりに素っ気なかったことに気が付いたらしく、
「きっとさ、ファンの子達、大喜びだと思うし。やろうよ!翔ちゃんとJの...」
そう言い直した。
ユニットは4組が限界かな?っていう感じになり、もうひとつのペアは...?
真っ先に意見を言ったの他ならぬ俺。
「ニノと相葉くんが、いいんじゃない?」
って...
久々のユニットだから、浸透している『大宮』よりも、『にのあい』なのかな?
そう思ったから。
後はとんとんとユニットのチームが決まった。
どんなことをするのか?
コンセプトはどこに置くのか?
など...
それぞれが詰めていき。
打ち合わせとレコーデイングを経て、
今日がその、初めての合同のリハーサルなんだ。
カズから聞いてはいたよ?
ペアダンスの振りが、マジで難しい、って。
でも、初めて見せられた俺は、息をするのも忘れた...それくらいに驚いた。
『....なんだ、これ!?』
これが正直な感想。
ペアダンスというよりは...
そう。
なんだか、マニアックなベッドシーンを見せられているようだった。
唖然とする俺のとなりに、大野さんが来てさりげなく座った。
「....凄いね..これ...」
「えっ?ああ、まあ...そっ、そーだね~」
何だよ?俺...動揺し捲りじゃんか(^^;
そんな俺を、少し笑った大野さんは、
「旦那としては、穏やかじゃいられないよね~♪」
って...
俺はギロリと彼を睨んだ。
大野さんは楽しそうにニヤニヤしながら、
目の前で繰り広げられる、エロいダンスを見ていた。