第33章 あ~、夏休み♪
その脚で俺たちは、那覇から沖縄道を通って、
名護市方面へ向かった。
ロケバスの中...
スタッフは前の方で打ち合わせ中。
もちろん翔もその仲間に入るのだろうと思ったら、
俺の腕を掴んで一番奥の座席に。
途中でマネージャーに、
「俺、寝るからさ//後で詳しいこと教えて~♪
がっつり寝るから...起こさないでね!」
しつこいほどに念を押して、俺の隣に来た。
鼻歌交じりの翔の奥で、マネは、胡散臭い目で俺と翔を見ていた。
「カズ~、今のうちに寝とこうか~?」
わざとらしくそこそこ大きな声でそう言いながら、
翔は俺の身体を最後部シートの奥に押し込んだ。
「翔..何する気なの?...こんなバスの中で...」
小声でそう言う俺に、
「え~?寝るだけだよ~♪それとも、二宮さんは、何か別のこと考えてたのかな~?」
「......」
なんだよ、それ...(-_-メ)
何も言えない俺に、翔はひそひそと、
「カズが、なにかいいこと?したいって言うんなら、まあ、考えてもいいけどね~♪」
「別に...俺も寝るし///(-"-)」
翔の意地悪に付き合うのをやめて、
次のロケ地の『美ら海水族館』まで、1時間半くらい...俺は、本気で寝ようかと思っていた。
......なのに...
やっぱりだよ///思った通り...
窓の方を向いて目を閉じた俺の、
太腿をさわさわと、微妙なタッチで撫でてきた。
...無視、無視...(-_-)...
って///
できるか!!
俺は目を開けて翔の顔を見た。
すると彼は、悪戯を見つかった小学生とおんなじ顔で、舌を出して見せた。
「ごめ~ん♪...気が付いた?」
......普通は気が付くわ///