第33章 あ~、夏休み♪
【 二宮side 】
俺たちは並んで、琉球ガラスの
ベースになる色を選んだ。
当然のように翔は赤、俺は黄色をチョイス。
工房の人に教わりながら、汗だくでグラスを作った。
口で吹いて熱したガラスが膨らんでいくのを見るのは、初めての経験だったからね。
凄く面白かった。
そして、ちゃんと外さない男、櫻井翔は、
見た目にも、かなり曲がってる、不格好なグラスを作って、周囲を笑わせていた。
まあ、自分で言うのもなんだけど、
当然俺の作った方が、明らかにいい出来だった。
「先生...確認ですけど、曲がってるのは、わざと?」
「さすが二宮先生!よくお分かりで!!
傾けなくても、最初から飲みやすいように、口が曲がってるんですよ~♪」
「でも、入れるとき、やりにくいんじゃ~?」
「まあ、細かいことは言わない約束でしたよね?」
「私、そんな約束、しました?」
「しませんでしたか??」
「......しました(^^;」
そんな感じで、琉球ガラス工房でのロケは終わった。
次は、国際通りで沖縄の郷土料理を堪能し、
次のロケ地へ移動することになった。
郷土料理店を出る前に、トイレに行っとこう、と思って席を立つと、『俺も...』と、翔も着いてきた。
...で、並んで用を足す...
周りに誰もいないことを確認し、
翔が、俺のを覗き込む。
「ちょっと///見ないで///」
まだ、途中だったから、見られて超恥ずかしい(;O;)
すると、翔は、
「俺のは別に見てもいいぜ///」
って...
「いいよ...」
真っ赤になって俯く俺。
ほぼ同時に『用』が終わる。
『何』をしまって、出ようとすると、
突然翔が俺を壁際まで押しやった。