第29章 永遠
〔二宮side〕
もう...
ホント.....
無理だってば!
.........
抑えてる声、出したい。
『好きだ』って翔さんにしがみつきたい。
『欲しい』って伝えたい。
.........
大体、こんな事されれば、100年眠ってる姫だって、寝てらんないつーの!!
焦らされて、
身体の芯が痺れるような、快感の波が、
何度も、次々と押し寄せる。
いつもされてることなのに、
人には絶対に話せないようなこのシチュエーションが、いつも以上に、俺の興奮を煽っている。
.......
俺も、大概だな...。
.......
熱くなる俺自身への、甘ったるい刺激を続ける翔さんに分からないように、脚先に力を入れる。
そうしないと。
持ってかれそうだから。
.....でも。
それも、ちゃんと気付いている彼は、
俺の脚の指に、自分の左手の指を絡めてくる。
俺の脚の先を、優しく撫で、
その手を少しずつ、上に這わせて来て、
内腿から、後ろの蕾に触れた。
反射的に跳ねてしまった俺の身体。
(王子様のご注意が....)
そう思った俺の予想に反して、
翔さんは笑った。
声は出さないけど、一瞬和んだ空気感で、
目蓋を閉じていても、
俺を、優しい笑顔で見る翔さんの顔が
見えるようだ。