第29章 永遠
〔二宮side〕
翔さんの指は、微妙なタッチで俺の身体を這い回る。
俺は、何しろ『眠り姫』らしいから、
感じても、声だしてもダメ、らしいし...。
執拗に胸の飾りを攻め立てられて、
(ホントに、早く、キスしてよ‼王子!)
俺は、何か違うことを考えようとしてみた。
してみたけど。
彼の手のひらと指が、俺の弱いところばかりを撫でるから、俺の我慢が....。
櫻「目覚めるキスは、唇だかんね~♪」
ひとりでそんなこと言ったと思ったら、
予想通り、翔さんは、
さっきまで構っていた胸の先を、いきなり音を立てて 吸い上げた。
急なその刺激に、俺の顔は快感で歪む。
櫻「おやおや...姫は怖い夢でうなされているようだ...お助けせねば‼」
嬉しそうに俺の先端を、甘噛みしてくる翔さん。
(ふざけんなよ~。早く、どうにかしてくれよ!
....っーかさ、その口調、王子っつーより、
じいやじゃねーの?...)
こういうことするとき、いつもの俺じゃない声が出てしまうこと、いつも恥ずかしいと思ってる。
正気になると、『あり得ない』って。
そんな声でも、
出せないって、こんな辛いんだ、って、
今日、初めて知ったよ。
.....この変態おやじのお陰で分かっ..!
「...あっ!!」
予告もなく、翔さんの手が下着の中に滑り込み、もう形を変えてしまっている俺自身を掴んだ。