第29章 永遠
ニノの息が上がり、俺のシャツに
しがみついてきた。
....そろそろ限界...かな。
だって、俺のズボンの中で、窮屈そうな、
彼が。おそらく、ニノだって...。
ニノの肩をそっと押して身体を離そうとすると、ニノは俺の胸に顔をうずめて、擦り付けてきた。
その存在が、愛しくて、くすぐったくて。
俺は、いったん離したニノを
きつく抱き締めた。
二「...夢、みたいだよ。...翔とこうして、
今、ここにいられること..」
「カズ...。俺だって、同じだよ。」
二「ホントに、ほんとーに、俺でいいの?」
そう言いながら、
俺の目を覗き込んでくるニノ。
俺は、その頬をそっと指でなぞりながら言った。
「今度、俺の両親に会って欲しい。
家族になるんだからね♪」
二「改めてそういうのって、緊張する。」
ニノはそう答えて、いたずらっぽく笑った。
高級マンションの帰り、ふたりでラーメンを食べに行った。
カウンターに並んでラーメンをすするこの時が、妙にうれしくて、大切なことだって思えた俺は、自然と笑みがこぼれた。
そんな俺に気付きながら、ニノは、
二「あー..うまっ!」
と言った。。