第28章 船出
櫻「ガス、危ないから、動いちゃダメだよ...」
(俺が動けないのわかっていて、
わざとやってるんだ....ドSのスイッチ、
押しちゃったかな...)
首にキスするだけじゃ飽きたらず、
舌を這わせ、甘噛みする。
「...やめっ..んん...あっ!」
全身を電流が走ったみたいになって、
俺はたまらず、包丁を置いて、振り返り、
「やめて、って言ってんじゃ..」
キャベツだらけで、手が使えない俺の顔を
両手で引き寄せ、キスをした。
角度を変えて落とされる唇は、深さを増し、自然に絡まり合う舌は、卑猥なおとに変わり....。
...それは、甘くてとろけるような、口づけで。
「しょお..はぁ...あぁ...」
我慢できなくなった俺は、
自分から彼の首を抱いた。
...............
『ピンポーン♪』
チャイムの音で、一気に現実に
引き戻された俺たちは、翔さんの首や頬が
キャベツまみれなのに気づいた。
櫻「なんだよ、これ...」
「キャベツ坊やみたい///」
笑い会う俺たちに、更にチャイムが...。
「今、開けるよ」
俺が、答えたけど、手がキャベツまみれなので、
翔さんが、ドアを開けた。
相「遅いよ!...ってか、翔ちゃんの顔、
なにそれ?」