• テキストサイズ

いつも貴方がいた【気象系BL】

第7章 夢現



終電もなくなった深夜の街。

信号の青だけが連なるように見えて、
この先に俺たちを躊躇いもなく
導いているようで、少し怖くなる。

そんな俺の気持ちなんかお構いなしに、
タクシーはマンションの前に停まった。


部屋に入って鍵を掛ける。

『ガチャン』と閉まる音が、
静かな夜に響いて消えた。



いつもなら、鍵を掛けると
抱きついてくるニノが、
今は黙って俺の後を着いてくる。


「何か、飲む?」

ニノ「酒はいいかなぁ~...」

「じゃあ、コーヒー入れるよ。」

ニノ「うん...」

コーヒーが落ちる静かな音だけが
静寂を包み込んで、
部屋いっばいに広がった香りに包まれると、
俺の覚悟はいよいよ決まった。


「はい...どうぞ」

ニノ「ありがと。」

ニノがコーヒーをひとくち含んだのを見た後、
俺は口を開いた。
/ 597ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp