第28章 船出
部屋の中に、二ノの甘い声と、
激しいキスの水音が響いている。
遠くで聞こえる波の音が、
二ノと行った南国のコテージを
思い出させた。
息が上がった俺たちは、
どちらからともなく唇を離す...
何かを期待する二ノの目が俺を見ている。
俺は徐に二ノをイスから立たせ、
着ているものを脱がした。
全裸になった二ノは、今度は俺が
脱ぐのだろうと、目を見たまま逸らさない。
(...何..?その色っぽい顔...いつから
そんな顔するようになったんだよ..)
自分はそのままで、
二ノを再び籐のイスに座らせた。
思っていたのと違う...
と思ったのか、戸惑った顔をした。
そんな二ノの表情を盗み見ながら、
俺は二ノの片方の脚を持ち、
イスの肘掛けに掛けながら、
その中心でもう既に期待して勃ち上がっている
二ノ自身に口を近づけた。
二「ちょっ...翔!...あっ///」
不意の刺激に、顎を上げ、仰け反る....
俺の口の中で跳ねるそれを、
舌で舐め上げ、先を割り、口を緩く上下させた。
二「..はぁ..んん..やっ..しょお///」
堪らないとばかりに、
二ノは俺の頭を掴んだ....
それに気をよくした俺は、
もう片方の脚も肘掛けに乗せて、
先から先走りを流す彼自身を
強く吸い上げた。