第27章 夢国
二ノが抵抗を見せたのはポーズで、
俺が上下の唇を交互に啄むと、
自分から舌を出して誘ってきた。
当然、それを吸い上げ、絡めていく。
部屋の中には、俺たちの立てる水音だけが
響いていた。
やっとのことで唇を少し離し、
二ノを見つめると、それに気づいた二ノは、
目蓋をそっと持ち上げ、
甘えるような目で俺を見た。
二「翔....今日はホントに、ありかどう..
俺の今までの人生で、一番楽しかった....」
「それは、大袈裟だよ....」
そう笑う俺に、二ノはすかさず、
二「大袈裟なんかじゃ、無いよ。
マジで、そう思ってるんだから....」
「それなら、よかった。」
二「花火も....泣きそうで、参った...」
「............」
俺は、答える代わりに、少しおどけて、
「これからは、この日を越えることを目標に、
櫻井翔!!頑張ります///」
と敬礼した。
二ノに跨がったままなのは、
どうかと思うけど.....
案の定、二ノは片腕で口元を隠して、
いたずらっぽく笑った。
「まずは.....」
そう言って、そのまま上に着ていたものを
脱ぎ捨てていき、上半身裸になると、
笑っていた二ノが頬を赤く染めた。
視線を絡ませたまま、俺は二ノの
シャツのボタンに手を掛け、
一つずつ、外していった。
二ノは、赤い顔のまま、俺をじっと見ていた。