第27章 夢国
〔櫻井side〕
いつも一緒の仕事でも、
今日ほど、二ノに簡単に触れられないことを、
歯痒く思ったのは初めてだった。
軽く手を繋いでも、自然に肩に手を掛けても、
ドキドキして....
.....もっと強く触れたくなる。
『しっかりしろ!!櫻井翔!!
これは、テレビ!!....仕事!!』
分かってるんたけど、
いつもは、ちゃんとモード変換出来るのに。
(二ノって、こんな可愛かったか??
.....何?その笑顔??)
ディズニーマジックなのか!?
無防備に、テレビの前で素の表情を見せる二ノに、俺は、かなり戸惑っていた....
(今日の俺...二ノをどんな目で見てたんだろう?
...不安だよ...マジで....)
二「飲み直すんでしょ?」
この期に及んで、小悪魔みたいな可愛い笑顔で、
俺をかわそうとする二ノ......
分かってるくせに...だ...
我慢の限界だった俺は、
二ノを力任せに強く抱き締めて、
「シよ♡」
と耳元で言った。
二ノは笑って、
二「シャワーくらいしよーよ。
結構、汗かいたよ~?」
その言葉が終わる前に、俺は激しく
唇を重ねていった....
「....んっ...しょ....ちょっ..」
(もう、限界だって言ってんでょ!!
...言ってないけど...)
少し抵抗を見せる二ノの両手を
ベッドに押し付けて、
俺は深く口づけていった。