第27章 夢国
「これは、マジに、ヤバいね...
ちょっと、感動した....」
上目遣いに翔さんを見る。
カメラがなきゃ、この後、キス....
なのにさ..しばし、お預け。
「や~...マジで、櫻井翔恐れ入りました!!
だよ。ホント。
....今日はありがとうございました!!」
櫻「喜んでもらえて、俺も嬉しいし♪...じゃ、
この後、ふたりで飲み直しましょうか?」
「....そうしますか?」
............
ディレクター「ハイ!!OKでーす//
お疲れ様でした~。
明日は、九時からお願いします!」
ガヤガヤとスタッフが部屋から出て行き、
マネージャーも、明日の簡単な日程を
確認すると、出て行った。
部屋の中は、照明がなくなり、
一気に薄暗くなり.....
...なんかさぁ、
妙にテレるんですけど...
窓辺で立ったままの俺に、
翔さんが無言で近づいてくる。
そんな彼を、上目遣いで見つめながら、
笑顔を浮かべる俺....
(笑えるほど、乙女っぽい....//)
そんな俺のすぐ横まで来て、腰を引き寄せ、
チュッと不意にキスをくれた翔さんは、
キラッキラの笑顔で、
「何度も、こうしたかった...」
と言った。
(ねえ.....もう、スイッチ入ってるの?)
俺は、相変わらずの上目遣いで、
それに気づいていない振りで言うんだ。
「飲み直すんでしょ??」