第27章 夢国
俺は二ノを抱き寄せ、
「起こしちゃってごめんね...寝よ♡」
と言った。
勘のいい二ノは、それだけで、
後は何も聞いてこなかった。
腰に回した俺の手に、自分の手を重ね、
二「家でひとりで寝てると、
朝まで起きないのにね~...
翔といると、隣にいないと、
目が覚めちゃう...変だよね~♪」
そう言いながら、俺にもたれてきた。
......こんな風に、
二ノが、当たり前に甘えてくるように
なったのは、いつからだろう.....
そんな二ノが、堪らなく愛しくて、
彼に回した両腕に力を込める....
二「.....ちょっと...苦しいってば...」
二ノは、笑いながら、身体をよじる。
そんな彼の顔を捕まえて自分の方に
向けた俺は、見つめる瞳に問いかけた..
「ねえ...俺たちの出逢いって、
偶然だと思う?それとも、必然??」
二ノは、少しはにかんだ笑顔で、
二「...決まってるでしょ!!俺と翔は、
前世でも、こうしてたよ..♡」
「....じゃ、来世は?」
二「来世も♡...来世では、俺は女の子で、
翔と一緒になってたりしてね~。
スケベな翔の子ども、たくさん産んで、
肝っ玉母ちゃんになって...」
俺は、たまらず二ノを引き寄せ、
しゃべり続けるその唇を塞ぎ、
深く、深く...口づけた。