第27章 夢国
〔櫻井side〕
真夜中、二ノは疲れて夢の中だ。
(ちょっと、無理させちゃったかも...)
俺が頬を撫でてもピクリともしないで、
幸せそうに眠っている。
俺は、ひとりベッドから抜け出して、
パソコンを立ち上げた。
二ノと行く、カリフォルニアの
ディズニーランド...
ゆっくりとは出来ないけれど、
楽しい旅行にしたい..
笑って欲しい....
打ち合わせも、ほぼ終わっている。
後は、その日を待つだけなんだけど...
俺は、ネットでディズニーランドの画像や、
宿泊するホテルのスパを見ていた。
ホテルは、俺が決めた。
部屋は別でもいいと言われたが、
「折角だから、一緒の部屋でいいですよ。」
と俺はさり気なく言った。
番組のディレクターは、
「いいんてすかぁ~?すみません...」
と喜んだけど、
当たり前にずっといられるんでしょ?
...カメラも夜中ずっと居るわけないし。
..........
俺は、思いを巡らせていて、
二ノが部屋に入ってきたことに気づかなかった。
二「何、見てるの?」
!!!!!!
俺は、慌てて画面を閉じて、
「ビックリするじゃん!!」と抗議した。
二「気づかなかったの~?
....そんなに夢中で、何見てたの??」
二ノは、笑っていた。