• テキストサイズ

いつも貴方がいた【気象系BL】

第25章 雪解


翔さんが話したことは、
そっくりそのまんま全部、
俺自身の気持ちだった。


...もう、いい.....


大野さんのことは、
もう、いいんだ.....

俺は、顔を上げないで、
彼の胸の中で言った。


「翔さん.....
これからも、俺のそばにいて♡」


櫻「カズ!!」

彼が、パッと笑う。
それは、花が咲くような.....
雲間から差す陽射しのような...

優しくて、明るい笑顔。

「翔...意地を張っててごめんなさい...
俺も、
また、ここから始めたいって、
....ずっと、そう思ってた。」

櫻「.....」

「俺にだって、翔だけだ......
.....愛してる...」


俺の話が終わるのを待って、

ゆっくり彼の顔が、近づいてくる。

厚みのある唇から、目が離せない俺は、
ゆっくりと目蓋を閉じた。

........

..............


離れていた時間を、埋めるように、
俺たちは、唇を重ねた。

俺の唇は、自分でも分かるくらいに、
震えていて、触れ合ったそこだけが、
気が遠くなるほどに、熱かった。



もう二度と、
この人の手を離すことはない。

何があっても......

………。


絡んだ糸が、
ゆっくりと解けていった。

/ 597ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp