第25章 雪解
櫻「きっかけが欲しくて...つーか、
勢いつけるための、言い訳..?的な..?」
そう言いながら、俺が机の上に
無造作に置いたクランクアップの花束を見て、
櫻「よし!!勝った♪
俺の方が、大きいでしょ~(^^)」
「........」
俺は、あまりに突然の展開に、
呆気にとられていて、声も出ない。
櫻「カズ.....
俺さ、『後はカズが決めて』なんて
言っちゃったけど、
俺さぁ....
カズに、伝えたいことがあって。」
そこで、翔さんは一度、大きく深呼吸をした。
緊張しているみたいに見えた。
櫻「俺とやり直してください///」
「しょお......」
櫻「俺には、カズしかいない....
カズのいない人生なんて、
なんの意味もない。これからも、
カズと生きていく。
俺が、そう決めた。
何があっても、離れないよ。
大野さんとのことは、何度でも謝る。
カズの気が済むまで、何度だって....」
「....翔さん..俺...」
櫻「愛してる。俺の傍にいて。」
............
気が付いたら、泣いていた。
後から後から、涙が溢れていた。
俺が、ずっと、思ってたこと、
全部、翔さんが言ってくれた.....
俺は、言葉がでない変わりに、
彼の胸に顔を埋めた。