第24章 十戒
〔二宮side〕
変わらない.....
愛してる.....
大野さんを抱いたと、
打ち明けたその後で、
そう言った翔さん.....
いつも真っ直ぐで、
嘘がなくて、
そんな彼のことが好きで、
それは今も変わらないよ。
でも.....
だけど.......
俺は、今までと同じように、
彼の胸に飛び込んでいくことができなかった。
自分自身に問いかける...
今までと同じにいられるんだろうか...?
答えが出せないまま、
その2日後、新曲のプロモーションの
撮影があった。
重い気持ちのまま楽屋に入ると、
相葉さんと翔さんが来ていた。
「おはよ...」
櫻「...おはよう」
相「二ノ~、おはよー♪」
.............
相「あれっ?...だけ?」
相葉さんが気付くんだもの。
俺たちは、誰が見ても、『いつもと違う』
相「...けん..か?」
そう直球で聞いてきた相葉さんに、
翔さんは、
櫻「そんなんじゃないよ...」
と言った。
笑顔だったけど、俺たちが一度も
目を合わせないことに、
さすがの相葉さんも、何か感じたらしい。
相葉さんが感じた違和感、
後のふたりが分からない筈はない。
それでも、仕事は仕事。
みんな撮影に集中して、現場は進んだ。
俺は松潤と、話していた。
その向こうで、大野さんと振りについての
確認をしている翔さんが見えた。