第23章 激情
俺は風呂から上がって、酒を用意し、
大野さんが来るのを待った。
そろそろ、来るかな...
と思っていた頃、
携帯に着信が...
日本からだ。
「もしもし。カズ♪」
二「翔♡こっちは朝だよ~...
今から、仕事に出掛けるんだ。」
俺は、今日の釣りのことを、
興奮気味に、二ノに話した。
見た景色や、ロケで行った場所など、
一気にまくし立てる俺の話を、
二ノは相槌をうちながら聞いてくれた。
その時、ノックの音が....
俺は携帯で話しながらドアを開けた。
大野さんは、俺が電話中と分かると、
邪魔しないように、静かにドアを閉めた。
「お土産、買ったから♪」
二「楽しみ♡」
と電話口でも、二ノが笑ったのがわかった。
二「じゃあ...またね。
気をつけて帰ってきてね。」
「カズ...愛してるよ♡」
小声で、俺がそう言うと、
二「..ふふっ...俺も♡」
と二ノも言った。
にやける顔を、元に戻し、
「智く~ん。ゴメンね~」
と待っててくれた大野さんに言った。
大「いや...いいよ。電話、二ノ?」
「そう!あっちは朝で、
今から仕事に行くって言ってた...」
俺がそう言うと、大野さんは、
優しい目をしながら、
大「そっか...二ノも忙しそうだね...」
と言った。
俺たちは、部屋の長いソファーに並んで腰を下ろして、飲み始めた。