第5章 隙間
ニノ「俺が黄色で翔さんが
赤なんだね...」
「着けてやるよ...」
俺は黄色のネックレスを
ニノの首に着けてやろうとしたが
なかなかうまくいかなくて、
ニノ「フフッ..翔さんって
不器用だよね~..何気に♡」
俺の顔の近くで笑うニノの息が
くすぐったくて
俺の手元はますます怪しくなり、
「暗いからだよ!!待ってろ~
えっと....
....よし!!出来た!!」
ニノから離れて見ると
ニノはいつも以上に可愛い顔で
俺を見て、
ニノ「...なんかさぁ...泣きそう..」
その一言と、そう言ったニノの顔が
俺の中に保っていた壁を
いとも簡単に崩した。
潤んだ目で俺を見ていたニノの肩を
そっと引き寄せ、頬に手を置き
ニノが目を閉じたのを見てから
静かに唇を重ねた。
俺は、自分でも驚くほど落ち着いていて、
ニノは微かに震えていた。