第20章 未来
〔二宮side〕
翔さんの目が変わった。
スイッチを押したのは、俺...
もちろん、そのつもりでやったこと...
黙って俺からフォークを取り、
イチゴを刺して、俺の口に持ってきた。
俺は、翔さんと目をあわせたまま、
イチゴを口に入れ、ゆっくり食べた。
今度は、指でイチゴをひとつ摘んで、
それを唇で挟み、
じっと見ている愛しいひとに近づいた。
彼は、不意に俺を抱き寄せ、唇ごと、
真っ赤なイチゴを食べた。
当然、そのまま唇を重ね、俺たちの間を、
イチゴの果汁が行ったり来たりした。
唇を離すと、俺の口の端から赤い唾液が伝う。
それを舌でなめ取りながら、
翔さんは、俺の体を窓に押し付け、
角度を変えて唇を押し付け、舌を絡めてきた。
「んっ...はぁん///」
こんなふうに始まったことに、
俺たちは、いつも以上に興奮していた。
大きな窓の前で、瞳に妖しい光を湛えて、
彼は低い声で言った。
櫻「..服...脱いで...」
俺は、その目を反らさず見つめたまま、
一枚ずつ着ているものを脱いでいった。
その間、翔さんは、
じっと俺のことを見ていた。
....大きな窓の夜景を背に、全裸で震える俺を、胸に抱き留め、背中を強く抱きしめた翔さんは、耳元で、はっきり言った。
櫻「カズ。この先もずっと、
...これからもずっと、
俺の側にいてくれ...」