第20章 未来
〔二宮side〕
俺は、翔さんを車に待たせて、
チェックインに行った。
そして、案内してくれるのを低調に断って
部屋の鍵を貰った。
翔さんと、一緒に部屋まで行って中に入る。
今日は、何しろスーパーアイドル櫻井翔の
誕生日だから、写真誌が尾行してないか、
細心の注意を払った。
誕生日当日に、メンバーと、
しかもふたり...高級ホテル....
とくれば、流石にあることないこと、
書かれるでしょ///
まあ、実際は、いろいろと、
あるんだけどね♡
櫻「おー!!!!!すげーな///」
大きな窓からは、東京の暮れゆく街や、
スカイツリーが、
写真のような見事さで広がっていた。
夜景を...って思ってここにしたけど、
思いがけず、夕陽のオマケ付き♡
窓にへばりつくようにして、
興奮していた翔さんは、
櫻「カズもこっち来いよ!!!」
(ホント、こういうとこ、可愛すぎでしょ♡♡)
俺は言われるまま、翔さんの隣に行った。
翔さんは相変わらずの興奮振りで、
俺の肩を抱き寄せながら、景色を指差して、
あれこれと、話していた。
俺は、そんな翔さんの横顔を...
黙ったまま、見ていた。
当然、そんな俺に気づいた彼は、
何も言わず、ゆっくりと顔を近づけてきた。
(キス..されるのかな..)
そう期待して、目蓋を閉じようとした、
その時、
櫻「あっ...今日はこういうの、ナシだっけ?」
そう言って、意地悪そうな目で笑った。
俺は、笑ってそれには答えず、
「レストランの予約、7時だから、
スポーツクラブ行ってみない??」
と彼を誘った。