第19章 戯事
部屋にはいると、
「どーする?お茶にする?飲む?」
と聞く俺に、
櫻「そーだな...カズが飲むなら、
飲もっかな~」
と答えるので、
俺は冷蔵庫から一番搾りを二缶出してきた。
「ハイ!お土産♡」
櫻「やった。カズも一緒に食べようよ。」
「俺はいいよ...ホント、
結構お腹いっぱいなんだよね~..
翔が食べるの見てる。」
櫻「マジか~..食べにくいわ...笑」
そう言いながらも、
翔さんは嬉しそうにお寿司の箱を開け、
櫻「おー!!貝がいっぱいある///やべー♡♡」
「翔、貝好きだもんね~」
櫻「そうなんだよ~...カズ、ありがと♡
いっただきま~す!!」
翔さんの幸せそうな顔に、
俺も嬉しくなる。
こんな風に、嬉しいときには
まっすぐに嬉しさ全面に押し出せる翔さんが、
俺には羨ましくて、眩しい。
素直じゃない自分のことはよくわかってる。
俺にないものをたくさん持ってる、
この人に惹かれるのは、
当たり前かもしれないと思う。