第4章 恋心
ニノの髪の匂いに、
なんだか酔いそうで...
一瞬目を閉じた俺に、
腕の中で顔だけ上げてニノは言った。
ニノ「翔さんが、相葉さんの
誘いにノルんじゃないかって
ドキドキしてた...」
「んな訳ないじゃん!!
約束したし!!!」
ニノの上目使いに
..あ~...これヤバいな...
そう思って、ワザと
大袈裟に言った俺の声は
予想以上に大きくて
なんだか恥ずかしくなり、
耳が熱くなるのを感じた。
(なんだこれ!?)
そんな俺の焦りを分かったんだろんな...
ニノは、とても自然に
俺の腕から離れ、両方の手首だけ掴んで
笑ってみせた。
ニノ「行こ!!」
俺は胸の奥のドキドキを
覚られまいと、ワザとおどけて
ニノの片手を軽く握り言った。
「参りましょーぞ...和也姫♡」
ニノは、口元を右腕で抱え込んで押笑い、
上目使いで俺を見て言った。
ニノ「翔さん、スベってるって♡」
「...やっちゃった??俺?」
そして2人で爆笑してから、
俺はニノの肩に腕を回し、
「行こーぜ」と決めてみた。
ニノは、また笑っていた。