第18章 信愛
俺は携帯を握り、直ぐにニノの番号を出す。
かけようとして、
『収録かな...』と思いついた。
少し逡巡し、俺はニノのマネージャーに
電話してみた。
ニノは収録は終わり、
次の打ち合わせをしているとのこと。
「後、どの位、掛かりそう?」
マネ「30分と聞いてますが...」
「そっか。俺、ニノに用事あるから、
今からそっち行くわ~!
俺が送ってくから、帰っていいよ。」
俺は、一分でも早くニノに会いたくて、
車を走らせ、テレビ局に向かった。
地下駐車場からニノに
『駐車場にいるから』
とメールした。
ニノが来たら、なんて言おう...?
いきなり抱き締めたら
どんな顔をするんだろう...?
....ニノだ!
二「どーしたの?翔さんが迎えって...」
「うん...用事で来たから..」
心の準備もないうちにとっさに
現れたから、焦った俺は、
訳の分かんないことを答えてしまった。
二「ふ~ん....送ってくれるんでしょ?
お邪魔しまーす♪」
怪訝そうな顔をしながらも、いつも通り、
助手席に乗り込んできたニノ。
シュミレーション出来てなかったけど、
俺は、我慢できずにニノの身体を抱き寄せた。