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いつも貴方がいた【気象系BL】

第18章 信愛



そんな悶々とした気持ちを抱えたまま、
日々は過ぎていった。

そして、それはたぶん、
使い古された言葉を使うなら、
『運命』の一瞬...


仕事が早く終わった俺は、
自宅でひとり、酒を飲みながら、
ニノに以前貰ったゲームを、
引っ張り出してやっていた....

貰ったことも、よく覚えている。
俺の誕生日プレゼントに、ニノがくれたんだ。


しばらくの間、そんな時間を過ごし、
切れの良いところセーブして、
ゲームの電源を落とした。


時間は夜の10時半過ぎ.....

ゲーム機を片付けている間に、
テレビの画面は勝手にドラマに切り替わる。

何気に見たテレビ画面に、
俺は釘付けになった。



刑事から逃げた犯人が逃げ込んだ場所は、
東京湾に面したどこかの埠頭...

夜の闇に紛れるように、
犯人の車が滑り込む向こうには、

レインボーブリッジ...

漆黒の海...

その向こうに霞む、東京湾の夜景.....

そして、

キリンの群のような
オレンジ色のクレーン達.....


瞬間、いろんな場面が頭の中で、
フラッシュバックして、
バチバチと火花が散る。

脳裏に、浮かんでは瞬時に
変わっていく場面を、捉えようとするけど、
うまくいかず....



次に襲ったのは、割れるような頭痛...

俺は両手で頭を抱え込み、
その場にうずくまった。



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