第18章 信愛
家に帰って、ひとりになると、
俺は沈み込むようにソファーに腰掛けた。
.....疲れた..
みんなに話したことは、嘘偽りない、
俺の本音だった。
翔さんとこの後もメンバーとして
近くにいられる....
翔さんの笑顔を見ていられる。
それでいい...
それで幸せだ...
それは嘘じゃない。
....でも..
もし、このまま思い出してくれなくて、
その間に、翔さんが誰かを
好きになってしまうようなことが、
そんなことがあるかもしれない....
『また、好きにならせる』
なんて強気な振りして見せたけど、
そんな自信、あるわけなかった。
だって、翔さんが俺のどこがいいのか?
キスして貰っても、
抱き締めてもらっても、
ホントはずっと不安だった。
気がつくと、頭の中を、
ネガティブなし思考ばかりが
堂々巡りしていて、自分でも呆れた。
...しっかり眠ろう。
明日が来たら、また元気な『二宮和也』に
戻ろう。
...きっと、できる。
だから、今だけ....
今だけだから...
俺は、クッションを握り締めて、
誰に遠慮する事もなく、
思いっきり大声で泣いた。