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いつも貴方がいた【気象系BL】

第17章 忘却



その晩、松潤から電話があった。
無視しようかと思ったけど、

「...はい...」

松「よかった...出ないかと思ったから。」

(よく分かってるよ....
ねじ曲がった俺の性格...)

「なに?」

松「あれから俺らで話たんだけど...」

「.......」

松「話そうよ...翔さんに...ニノとのこと..
そしたら、案外簡単に思い出すかもしれ..」

「止めてよ...」

松「えっ??何?」

さっきみたいな怒り口調ではなく、
俺の声が余りに抑揚がなかったので、
松潤は、逆に驚いたのかもしれない。

「やめてよ...それで、
思い出して貰えなかったら..」

松「じゃあ、諦めんのかよ!!!」

松潤の剣幕に驚いたのは、俺の方...

松「やってみる前から、ダメとか...
そんなこと言うなよ!!
やってみなきゃ、分かんないだろう?」

「....松潤..」

松「思い出さなかったら、
また言えばいいんだよ....
思い出すまで、何度でも..」

「.......」

松「やる前から、勝負..捨てんなよ...
絶対に思い出すって、
信じて、ぶつかろうよ!」

電話口で、俺が泣いてんのが
分かったんだろう。松潤は、優しく、

松「俺たちが、ついてるよ....」

と言った。

俺はもう、苦しくて、
後から溢れてくる涙を止められなかった。



ああ...仲間って、温かいんだ。
こんなどうしようもない俺のために、
自分のことみたいに
一生懸命になってくれる....

そんなメンバーの存在を有り難いと、
心の底から思った。

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