第16章 擦違
今日は5人での収録の日。
あれ以来、大野さんと会うのは初めてだった。
「おはよー」と楽屋にはいると、
大野さんと松潤が来ていた。
松「おはよう、翔さん」
大「翔ちゃん、おはよ」
大野さんは、俺を見て少し眉を下げ
笑顔をくれた。
その笑顔が、やっぱり俺の胸を
少し締め付けたが、悟られないように
俺もいつもの笑顔を返した。
松「寝癖、すごいよ。」
松潤にそう言われて、
「起きたのギリギリでさぁ..
シャワー出来なかったんだよ!!!」
そう言って髪をグシャグシャにする俺を、
大野さんは笑ってみていた。
(ああ...よかった..)
ホッとしたのも束の間。
後からニノと相葉くんが来た。
相「はよー!!みんな早いね~」
二「おはようございます」
松「来た来た...翔さんの寝癖の原因..」
二「寝癖??」
相「そーゆこと??」
俺は「違うから///」と慌てて否定したが、
それが何だか、逆に怪しい...
(なんだこれ!?マジで///)
そんな俺たちのやり取りを、
大野さんは笑いながら、黙って見ていた。