第16章 擦違
ニ「翔...会いたかった♡」
ニノの潤んだ目は明らかに
俺にキスを求めていた。
後ろめたさからか、
俺はその目に気づかない振りをして、
「何か、いい匂いするよ~」
とニノをスッと離して靴を脱いだ。
ニノがどんな顔をしていたのか
分からなかったが、直ぐに切り替えたのか、
二「シチュー作ったんだよ~。食べれる?」
「マジで??全然食べれる!!やった~!!」
俺のヘンなテンションは、逆に怪しい。
(なんだ…これ!?...俺!!落ち着け!!)
ニ「なんか翔、変じゃない??
酔ってるの~?」
「そっかぁ~?シチュー楽しみ♡」
そんな俺に、ニノはニッコリ笑い、
「今、用意するよ...お風呂入る??」
(ニノ...お前は新妻かっ!?)
「そーしよっかな~...」
俺は、気持ちを落ち着かすために、
風呂に向かった。