第15章 秘密
以前はよくここに泊まっていたけど、
ニノがいない留守っていうのも、
何となく後ろめたいし、
変な誤解されたくもないし。
(仕方ない...この酔っ払い
寝かせたら帰るか...)
「大野さん、こんなとこに寝ちゃ
風邪引くよ~」
俺はソファーにもたれて
寝始めている大野さんを抱き上げようと、
背中に手を回した..
すると、この酔っぱらいは、
わざと立とうとしないで、
俺の首に両手を回し、
大「...しょおちゃ~ん..こっち来て~」
「あー...わかったわかった..ほら、行くよ!」
すると大野さんは、俺の首に更にしがみつき、
バランスを崩して、
大野さんの上に覆い被さる形になった。
「ごめんごめん...しっかりしてよ//」
大「.......」
「えっ?聞こえないよ?」
大「...酔ってなんかいないよ...
しょおちゃん..しばらく、
こうしてて.....」
「....えっ?」
大「俺だって、こんなこと、
言いたくないよ...でも、...だけど...」
「さ..とし..くん??」
大「好きだよ...翔ちゃん..」
「... .... ..」
大「ずっと、
大好きだったんだよ..俺...」
俺の思考は、停止した。
頭の中が真っ白ってよく言うけど、
まさに、この瞬間、
俺は何が起こったのか、分からなかった。