第3章 一歩
泣きながら、
震えながら
俺のことを好きだというニノが
いじらしくて、
可愛くて、
気がついたら抱きしめていた。
さてと...
この後、どうしたらいいんだ...?
俺の気持ちが伝わったのか、
ニノはそっと俺の腕をほどき、
静かに顔を上げ
真っ直ぐに俺を見た。
ニノ「もう一回言わせてよ
俺、翔さんのことが好きです!!
くよくよ ウジウジしてる自分が
ホントに嫌だったんだ...」
「...う..ん..」
ニノ「ここまで言って、
カッコつけても仕方ないから
最後まで言うよ...
翔さん、
俺と付き合ってください!」
さっきまで震えてたニノとは
まるで別人のように
ニノの目は真っ直ぐに
俺を見ていた。